燃え尽きたばかりのお骨は熱く、
丁寧に覗き込みながら、一つひとつのお骨の説明をしながら
親族である私たちに渡してくれていたから。
すべてを骨壺に入れた後、
その人はまた、丁寧に丁寧に、布で縛った骨壺をなで、
布の結び目をピンと張ってくれていた。
本当に、何度も何度も。
そのたびに、袖口で顔を拭う。
熱い一日だったから。汗がしたたるのを止めているのだと思っていた。
私たちが骨壺を抱いてその部屋を出たとき。
その人は小さな声で「私も教え子でした」と話しかけてくれた。
「まさか、先生のお骨を拾うことになるとは…」
「一番心に残っている先生です」
彼は、涙を拭っていたのだった。
若くして、志半ばで急逝したけれど、
今までやってきたこと、こうして残された私たちに示してくれている。
先生って職業の素晴らしさ、わかったような気がした。
